「借りて終わり」になっていませんか?
資金調達を行った後、毎月の返済と資金繰りをすべて自社だけで管理している経営者の方は少なくありません。しかし、業績が悪化してから金融機関に相談しても、すでに手遅れになっているケースも多いのが現実です。
そこで注目したいのが、「モニタリング強化型特別保証」という制度です。単にお金を借りるための仕組みではなく、借りた後の経営を専門家と一緒に見守り、問題が深刻になる前に手を打てる体制をつくることができます。
モニタリング強化型特別保証とはどんな制度か
この制度は、中小企業が認定経営革新等支援機関(認定支援機関)と連携しながら、毎月の財務状況や資金繰りの状況を確認し、その内容を金融機関と信用保証協会に報告する仕組みです。
「認定支援機関」とは、国が認定した会計事務所や税理士など、経営の専門的なサポートができると認められた機関のことです。難しい言葉ですが、要は「頼れる経営の専門家」と月に一度、自社の財務内容を一緒にチェックする体制を整えるということです。
経営の変化を早期に捉えることで、金融機関や保証協会も含めた4者体制(事業者・認定支援機関・金融機関・保証協会)で素早く対策を話し合える点が、この制度の大きな特徴です。
コスト面でも大きなメリットがある
保証料の実質負担が大幅に軽減される
資金を借りる際には、金利のほかに「保証料」という費用もかかります。通常であれば、この保証料はすべて事業者が負担しなければなりません。
しかしこの制度では、令和8年3月16日から令和9年3月31日までに信用保証協会へ申し込みを行った場合、保証料の一部を国が補助してくれます。その結果、事業者の実質的な保証料負担は年率0.23%〜0.95%まで抑えることが可能です。
コストを抑えながら、専門家によるサポートも受けられるというのは、経営者にとって非常に魅力的な条件といえます。
この制度を活用することで変わること
この制度を使わない場合と使った場合を比べると、以下のような違いがあります。
- コスト面:通常は金利+保証料をまるごと負担 → 本制度では国の補助により実質負担を大幅に削減
- 経営面:借りた後は自力で管理 → 毎月、会計のプロが資金繰りを一緒に確認
- 変化への備え:業績悪化後に銀行へ相談 → 変化の予兆を早めに捉えて4者で対策を協議
問題が起きてから動くのではなく、予兆の段階で動けることが、経営を長く安定させるうえで大きな差を生みます。
こんな経営者にとくにおすすめ
以下のような状況にある方は、ぜひこの制度の活用を検討してみてください。
- これから資金調達を考えている
- 毎月の資金繰りに不安を感じている
- 将来の業績変化に備えておきたい
- 保証料や借入コストをできるだけ抑えたい
制度の利用には、所定の申込資料のほか「モニタリング強化型特別保証制度資格要件申告書兼誓約書」の提出が必要です。詳細は認定支援機関や金融機関にお問い合わせのうえ、公式サイトでもご確認ください。
資金調達は「借りて終わり」ではありません。借りた後の経営をどう支えるか、この機会にぜひ見直してみてはいかがでしょうか。